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2024-04

疑似科学批判考(番外編2)

本日はちょっと息抜き
久しぶりに疑似科学関係(か?)
本編は今月中に完結させる予定(もう関心のない方が大半かもしれませんが…)。

物理学と神秘主義
これらは水と油のように考えられる。
しかし、「物理学の最先端にいる人たちは、神を見る」、時折このようなことを見聞きする。

人間原理」という言葉を聞いたことはあるだろうか?
「宇宙があたかも人間を生み出すことを目的としているかのように思われる(宇宙の存在原理は人間にあるとでも表現できる)」事態を表している(かなーり誤解があるやもしれません)。
つまり、宇宙の創造主がいて、その創造主が知性を有する人間(という生物)を生み出すために宇宙を作り上げたように思われるということだ。あたかも、創造主の存在に気付いてほしいかのように。
それは、ダーウィン以前には生物界の多様性、あまりにも合目的的な構造を目の当たりにした人間が、生物を作り上げる創造主(=神)の存在に思いを馳せずにはいられなかったことにも類似する。

いかがだろうか?
神秘主義的な香りはしないだろうか?
しかし、「人間原理」は大まじめに(?)物理学者の間で語られていた(る)事柄である。
大きく分けると「弱い人間原理」と「強い人間原理(上記の人間原理はこちら)」に分けられるらしいのだが、僕も詳しくないのでリンク先を参照。

さて、どうして「人間原理」という、物理学をロクに知らない人間でもアヤしげに感じる考え方に(一部の?)物理学者が引き込まれていくのか?

私たちの住む宇宙には四つの力が作用する。
重力、電磁気力、弱い相互作用、強い相互作用
前者二つについては説明は不要でしょう(常識的理解で問題なし)。
強い相互作用とは(陽子同士を結び付ける)原子核を構成する力のことで、弱い相互作用とは、一定の確率で強い相互をのがれて原子核が崩壊することに関係している(これは放射能とも関係する)。

さて、これら四つの力には、力の強さ、力の及ぼす範囲が決まっている。そして、この四つの力のありようがが宇宙のありようを決定する。我々の住む宇宙の姿(様々な原子構成、星の寿命、寿命を過ぎた星のたどる運命)には、これら四つの力のありようが深くかかわっている(らしい)。
これらは如何にして決まったのか?
現在の宇宙論では、宇宙のごく初期の状態(インフレーション理論によれば、宇宙が誕生して急激に膨張するインフレーションの期間)に決まるとされている(確か)。
それでは、仮にこれら四つの力の強さ、力の及ぼす範囲が偶然に決まるとすると、我々の住む宇宙の姿になる確率はどの程度だろうか?

一説によればその確率は10の229乗分の1である(らしい)。
その確率は、ジャンボ宝くじを毎回1枚ずつ買うとして、30回連続で1等が当たる確率よりさらに低い(1等が当たる確率が10の7乗分の1なので…計算あってるよね?)。
まあ、常識ある人間ならば、その確率はゼロと言うだろう。

そうなると些か困ったことになる。
たまたま出来てしまった宇宙が、偶然にも(10の229乗分の1の確率で!!)人間を始めとする生物を作り上げる条件が整っていた、と考えざるを得ないのだ。
このあり得なさを処理するには二通りの道しかないように思われる。
一つは、どれほどあり得なさそうであっても(10の229乗分の1という確率であろうとも)、たまたまそういう宇宙になったのだ、というあくまでも神秘主義を排した立場(立場の不安定さは否めない)。
もう一つは、始めに述べた「人間原理」的な理解(人間を生み出すために宇宙は存在した?)。こちらは神秘主義的な香りが濃厚である。

しかし、この両者を回避する第三の道が存在する(らしい)。
ただし、そのためにはいくつか前提を置く必要がある。
1.宇宙にはブラックホールがある、というかできる。
2.ブラックホールから新しい宇宙(ベイビーユニバース)が生じる。
3.ベイビーユニバースの宇宙の性質(物理定数)は親宇宙の性質に似る。
取り敢えずこれくらいか。

この前提に立てば、ブラックホールをたくさん生じる宇宙からは、多数のベイビーユニバースが生じる、ということが帰結する。
そして驚くなかれ、たくさんのブラックホールを生じるような性質を持つ宇宙は、必然的に生物を生み出す環境を有するらしいのだ(生物を生み出す環境を準備する元素構成になるらしい)。
つまり、進化した宇宙(ブラックホールを多数生み出し、それゆえ子孫たるベイビーユニバースを多数生み出す宇宙)には、それだけ生物を生み出す可能性が高い(それは人間のような知的生命体が生じるための必要条件でもある)。

こうして、人間原理的なものを回避しつつも、「なぜこの宇宙に人間(という知的生命体)が存在するのか?」という問いに答えられる。
それは、「宇宙が進化したが故に」と。

ん~、まだ神秘主義的な香りは残っているかなあ?

なにぶん随分前に読んだ本だし(ちょこっとだけ読み直してみたけど)、僕には物理学の素養がないので、トンデモない勘違いをしている可能性濃厚なのですが…

参考文献
宇宙は自ら進化した:こちらが本日のメイン
アマゾンの書評によると日本語訳があんまりらしいのですが…
先の10の229乗分の1という数字はこの本に出ています(そこは確認しながら書きました)。
ブラックホールを見る

疑似科学批判考関連エントリーはこちらから。

コメント

わがままな要望

こんばんは。NewsOLです。

記事内容へのコメントでなくて申し訳ないのですが(^^;)
quine10さんのブログを読んでいると
なぜか目がチカチカしてきてしまって、
いつも記事をゆっくり読むことが出来ません(+o+)

たぶん、黒バックに白文字という色の影響だと思います…。
もし、もし、もし、、、もし、、でいいんですけど、
テンプレートを別な色使いのものに変えていただけたら、
嬉しいし、記事をジックリ読めるかな~って思っています。

ワガママな読者で申し訳ないですが、、一意見ということで。
もちろん、白黒のままでも読み続けますよ(^ー^)

宇宙進化論

なかなか面白いですね。
SF的な香りがしますけど、かなり信じられそうな気もします。
それにしても、宇宙まで進化論の枠組みで説明できるとなると・・・。
なかなか大変だなあ。

Good!ですね!

こんにちは!NewsOLです!
私のワガママに応えていただきましてありがとうございます!
とってもシンプルで読みやすくてGOOD!ですね!

あとは、コメントできるレベルまで私の頭を鍛えるだけだわw
アホコメント残しても許してくださいね。
今後ともよろしくです~!あと、TBも遠慮なく送ってくださいね!
ではでは。


あ、naokoさん発見!(^^)
知っている人の名前を自分のところ以外でも見つけると
なぜだか嬉しくなります(笑)

naokoさん

久々のコメントありがとうございます。
僕もド素人で、遠くから眺めているだけですが、宇宙進化論をはじめて読んだときはガーンと衝撃を受けました。でも、ちょっと考えるだけで、ベイビーユニバースは一体「どこ」にできるのか?仮にベイビーユニバースがあるにしても、それを確かめることはできるのか?宇宙の場合には生物のDNAに相当するものがないわけで(宇宙定数には物質的基盤はないように思われる)、どのように突然変異のようなものが担保されるのか?などクリアすべきことは多々あるように思えます。ただ、それらを抜き死しても興味深い説には違いないと思います。

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