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2024-04

民主党の政策(1) 民主党政策の基本理念(1)

本日は『民主党が約束する99の政策で日本はどう変わるか?』の序章「民主党政権下の日本のカタチ」より、民主党の政策を貫く理念がどう捉えられるかを見ていきたい(強調は引用者が適宜)。

まず、理念についてだが、2ページより引用すると、神保氏は

民主党が政権をとって日本をどんな国に変えて生きたいのかを知るには、同党の政策とその底流を流れる理念を突き詰めて見ていく必要がある。それを掘り下げるうちに、民主党の描く国家像が次第に浮かび上がっていくはずだ。


として、以下のように述べる(2-3ページ)。

民主党の政策を俯瞰してみると、ある共通の理念がすべての政策の根底にあることに気がつく。それをひと言で言い表すなら、「オープン・アンド・フェアネス」になる。つまりは日本社会を外に開いて、すべての制度をより透明化するとともに、より公正な社会をつくって生きたいという強い意志が感じられるということだ。
(中略)
そして、さらに噛み砕いていくと、それを以下の五つのキーワードが支えていることが見えてくる。
情報公開(ディスクロージャー)
公平・公正と機会均等(フェアネス)
安心・安全(セーフティーネット)
地方分権(ローカリゼーション)
包摂と参加(インクルージョンとパーティシペーション)


そして、上記の①~⑤のキーワードによって表される「オープン・アンド・フェアネス」という理念が日本をどのような社会に導こうとしているかを、4ページで次のように述べる。

あらゆる制度の透明性を上げ、公正さを確保しながら、より多くの市民の政治や地域社会への参加を促していく。そして、市民自身により大きな自己決定権を委ねると同時に、今よりも重い役割分担と責任意識を求めていく。これが民主党政権のカタチであり、民主党政権の下で実施される政策の方向性というこということになる。
これは別の見方をすれば、民主党の政策は、日本の市民社会の成熟度に非常に高い信頼を置いたものということができる。その意味では「次は民主党に任せてみようか」ではだめなのだ。霞ヶ関に「任せ」っきりになる自民党に「任せ」していた時代から「次は民主党に政権を与え、自分たちも参加して、新しい国づくりをやってみるか」という発想に市民自身が変わっていかなければ、民主党政権は機能しない。


①~⑤のキーワードについては本日は簡単に確認するにとどめ、後日、より詳細に見ていきたいと思う。

情報公開(ディスクロージャー)について(5ページより引用)

「由らしむべし、知らしむべからず」からの脱却
(前略)
政治や行政が持つ情報を、できるかぎり有権者や納税者などの一般市民にオープンにしていく姿勢が民主党政権の重要な要素であり、またそれが公約でもある。民主党の基本理念の一つであるオープンには、情報公開(ディスクロージャー)と、社会そのものをより開かれたものにしていく(包摂)という二つの意味があるが、その一翼を担う重要な要素がこのディスクロージャーだ。
民主党の政策には市民の自治や参加を必要とするものが多いが、その大前提として、市民に情報が開示されている必要がある
(後略)



公平・公正と機会均等(フェアネス)について(13ページより引用)

フェアネスの三つの要素
「フェアネス(fairness)」とは、フェアプレー精神の「フェア」の名詞形だ。民主党の政策にはフェアネスを重視したものが実に多い。同等の政策のフェアネスには、総じて以下の三つの要素がある。

①機会均等
②未来への責任
③フリーライダー禁止



安心・安全(セーフティネット)について(22-23ページより引用)

「不幸の最小化」という考え方
かつて民主党は菅直人代表の下で、「不幸の最小化」という政策路線を打ち出していた時代があった。今はその言葉は政策資料などには見当たらなくなっているが、民主党の政策には今もこの考え方が根強く残っている。
(中略)
政治の本来の役割は、多分に個人の価値観に依拠する幸福を最大化しようとするよりも、誰が見ても不幸な状態にある人の数をできる限り少なくすることにあると考えるところから、「不幸の最小化」が重要となるのだ。



地方分権(ローカリゼーション)について(27ページより引用)

実現すれば明治維新以来の大改革
民主党は、中央政府の役割は外交、防衛、食料、エネルギーなどの安全保障に限定し、残りは権限も財源も全て、地方自治体に移管すると明言している。地方分権は通常は英語で、ディセントラリゼーション(非中央集権化:Decentralization)と表記するが、ここでは民主党が主張する地域主権色を含めてローカリゼーションとした。
これは明治維新以来の大改革と言っても過言ではない。江戸時代に276あった藩を文字通りガラガラポンして、明治天皇を江戸城に迎え一気に中央集権化を図って以来、日本の統治形態は一貫して強固な中央集権体制を誇ってきた。民主党はそれを根っこから変えようと言うのだ。これはもはや、古い言葉を使えば、国体の解体とさえ言える。もしくは、廃藩置県を元に戻すという意味で、廃県置藩と言うこともできるかもしれない。



包摂と参加(インクルージョンとパーティシペーション)(33-35ページより引用)

多様な人々を包み込む「社会的包摂」
まず、社会的包摂とは、大きな風呂敷で包み込むように、できるだけ多くの人々を社会の構成員として取り込んで生きましょうという意味だ。自分とは立場や価値観や出自が異なる人たちを、できるだけ多く包み込める、厚みのある社会を作ろうという提案でもある。

民主党政権の成否を握る「市民参加」
民主党が掲げる政策は、どれをとってもより多くの市民参加がなければ、絶対に成り立たないものばかりだ。市民参加とは要するに、納税者であり、有権者であり、消費者であり、労働者である我々一般市民の参加が、どれだけ政治や社会の決定に関与するかということだ。



どうだろうか?
民主党政策の基本理念であるオープン・アンド・フェアネスと、それを下支えする五つのキーワードはイメージできるだろうか?
エントリーを改めて、五つのキーワードについてより詳細に述べてみたい(また引用がメインになるでしょうが)。
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本の紹介 政権交代へ向けて

えー、政治の季節ということで、政局話が大いに盛り上がっているようですが…
あ、僕は政局はあまり好きではないです(たまにはその手の話もとりあげますが)。

政権交代を間近に控えて(もう一波乱、二波乱あるかもしれませんが)、いざ政権交代したらどのような社会を私たちは作り上げていくのか(あるいはどう構想すればよいのか)。
そこを一冊の本を手がかりに探って行きたい。

その前に一つの前提を置く。
仮に政権交代が実現したとして、まずその新政権は連立政権になるだろう(現在参議院で過半数を有する政党はない)。
そして、新政権の中心が民主党になることはほぼ間違いないだろう。
したがって、新政権の政策の中心は、新政権の中心である民主党の政策に大いに影響を受けるだろう。
以上が前提である。

さて、本日の一冊であるが、ビデオニュースを主催するビデオジャーナリストの神保哲生氏が記した『民主党が約束する99の政策で日本がどう変わるか?』だ。
ただし、僕自身、現時点では前書きを読んだ程度である。
神保氏によれば、本書は、民主党のマニフェストとは全く別物らしい。
以下、神保氏の言葉を借りて、本書の説明としたい。
やや長いが前書きより引用する(強調は引用者)。

本書の目的は単純明快だ。
日本で政権交代が実現し、民主党という新しい政治勢力が政権の座についたとき、この国やそこに住む私たちの生活がどう変わるかを、民主党の政策を通じてあらかじめ明らかにしておこうというものだ。
民主党は選挙のたびにマニフェストと呼ばれる選挙公約を公表している。だがそれは、選挙のために作成した、言ってみれば広報資料のようなものだ。それだけでは民主党政権下の日本がどうなるかは判然としない。
本書は、マニフェストや党が作成した政策資料に加え、これまで民主党が提出してきた議員立法の法案や主要議員の発言、国会答弁や国会質問、そして党幹部へのインタビューを通じて、より立体的に民主党の政策を明らかにしていこうというものだ。そこには、民主党が広報資料では触れていない、できればあまり見せたくないと考えているかもしれない部分も、当然含まれる。

以上のように、本書の目的はいたって単純なのだが、実はそこには二つの大きな目論見がある。

まず一つ目は、民主党が政権をとったときに日本がどうなるのかをある程度事前に知ることで、有権者の方々に、選挙で民主党を支持すべきかどうか判断する材料として使ってもらいたいという目論見だ。民主党政権下の日本が具体的にイメージできれば、民主党への支持・不支持を決める一助になるだろう。

(中略)

さて、本書にはもう一つ重要な目論見がある。この二つ目の目論みは、民主党がいざ政権をとったときに本領を発揮する。
それは本書が、民主党が総選挙に勝利し政権の座につくまでに、どのような政策を主張して国民の支持を取り付けたかのリマインダー(覚え書き)となることだ。

本書にかかれた政策は、これまで民主党が主張してきた政策に他ならない。もし政権の座についた場合、民主党にはそれを実行する責任があるし、有権者もその実現を迫る責任をおっている。
主張してきた政策や公約を明らかにしておくことで、政権獲得後の民主党にその実現を迫るためのツールとして、本書をぜひ使っていただきたいというのが、本書のもう一つの、そして、おそらくはより重要な目論見である。

その意味で本書は、一見、民主党の応援本のように見えるかもしれないが、実は民主党にとって厄介な存在になるだろう。何しろ本書には、民主党が選挙前には争点にしたくないため、マニフェストからはずされた政策もたんまりと含まれているし、いざ民主党が政権をとろうものなら本の中身が地獄のそこまでついて回るはずだからだ。
民主党がこれまで主張してきた政策をこうして記録に残しておけば、われわれ有権者が民主党政権にその政策の実行を迫る際の強力な証拠になる。本書を、民主党がこれまで市民社会と交わしてきた数々の約束をまとめた『市民社会と民主党の契約書』だと考えていただきたいと思う。



どうだろうか?
政権交代後の日本社会を構想したい人たちは、ぜひこの書を手に取って、民主党に政策の実現を迫っていただきたい。

え?民主党の回し者?
そう思う方は本書を手に取らんでよろしい(地獄まで自公に付き合えばよい)。
え?ビデオニュースの回し者?
まあ、神保哲生氏のファンであることは否定しない。

今後のエントリーで、本書で取り上げられている政策を少しずつアップして論じていきたい(営業妨害にならない程度に)。

本の紹介

本日の一冊は、ブログ『知られざる真実』植草一秀氏と副島隆彦氏の対談、『売国者たちの末路』だ。
発売後それほど日が経っていないはずですが、すでに9件のレビューが上がっています(平成21年6月26日現在)。

全国民必読の書というのは、言い過ぎでしょうか?

まぁ、副島氏の場合は、人によっては受け付けないかもしれません(陰謀論嫌いの人は脊髄反射的に拒否りそう…)。
僕も、佐藤優氏との対談『暴走する国家 恐慌化する世界』では、副島氏の突っ走りっぷりには正直引きましたが(佐藤氏はさすがもと外交官というか、地に足のついた議論を心がけていたように見受けましたが)、上記の『売国者たちの末路』ではお得意のロックフェラーも鳴りを潜め(何箇所か出てきますが)、植草氏の聞き役に徹しているように見受けられました。

郵政民営化(=私物化、米営化)の経緯、西松事件の分析、植草氏の痴漢事件の詳細、竹中平蔵氏の人物評などが読みどころでしょうか。

取り敢えずのアップとし、内容については後でまた追記するかも知れません。

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